正反対の好き嫌い(クロード)

「……あなた、本当に乾酪が好きね」
 満面の笑みで昼食を頬張るクロードを横目に、ウィノナは目の前に立ちふさがるそれを睨めつけている。じわじわと背中に汗がつたうのを感じているが、しかし、食物を無駄にしてはならないと意を決して口に含んだ。途端に広がる乳臭い風味はすぐにウィノナに吐き気を催させ、顔色を真っ青に塗る。
「苦手なら無理して食べるなよ。ほら、代わりに俺のブルゼンをやるからこれで口直ししな」
「そうね……そうするわ」

 
あなたが×××で書く本日の140字SSのお題は『エポワス』です
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