彼の言葉がひとつもあれば(ディミトリ)近親愛

「ウィノナが断るわけもない」そう言ってのけるディミトリは確信に満ちた顔をしていて、心の底から彼女に対して気を許しているようだった。彼女の愛を享受している。他人が言えば門前払いでも彼の言葉なら簡単に聞き入れてしまうのだから、彼女の首を縦に振らせるにはディミトリという存在が不可欠であるのだろうとすら思えた。