短編(アゼル)

ふわり、光る

「ねえ、アゼルは“恋”って何だと思う?」 行軍の合間、出し抜けにが問うてくる。さっきまで上空にいた天馬は知らぬ間にすぐ傍へと降下していて、アゼルは馬の手綱を引きながら、彼女の言葉に耳を傾けた。「恋、って……どうしたんだい、いきなりそんなこと…