短編(リネット)

夢見が悪いわ

「――今ので五回目のため息。お兄ちゃん、さてはのこと考えてるのね」 不意に投げかけられたリネットの言葉。予想外のそれにリネは大げさに肩を跳ねさせ、あまつさえその場ですっ転んでしまいそうになった。 ばくばくと激しく動く心臓を押さえながら、背後…