ちぐはぐな二人

「ネズとマリィは本当に仲が良いよね~」
「まあ……否定はしませんが。羨ましいならおまえもリナリアと仲良くすればいいじゃないですか」
「え、なんで?」
「は?」
「冗談はよしてよ、なんでぼくがあの子と仲良くしなくちゃいけないんだい? ……まあ、あの子がマリィみたいだったら優しくできたかもしれないけどねえ」
「……じゃあ、マリィに接するみたいにしてやればいいんじゃないですか。リナリアは喜ぶかもしれませんよ」
「ええ、でもあの子はマリィじゃないじゃないか。マリィ以外の人間に対してマリィみたいに接するなんて、ぼくには無理な気がするなあ」
「……なら、これは仮定の話ですけど。おまえ、仮にマリィが妹だったら優しくできます?」
「やだなあ、マリィが妹だったら結婚できないじゃないか。恋愛ならいくらでもできるけど、さすがに結婚できないと色々問題がつきまとうからね。それこそガラルを出ていかなきゃいけなくなる」
「…………」
「変な話はよしてくれよ……っと。ネズ? どうかしたの?」
「……もういいです」

 
20211124