凛としたその背中を思い(クロード)

何かに怯えていないだろうか。誰かに傷つけられてはいないか。どこかで、こっそり泣いていないか。余計な気を揉んでは彼女の背中を目で追ってしまう、そんな自分に自嘲をしつつ、それでもクロードはこの毎日をひどく愛おしく思っていた。たとえ徒労や杞憂であっても、その感情は彼女と共にいる現実をこのうえなく証明してくれるものだ。そばにいられるという喜び。明日も会えるという安心感。何よりも愛おしい人間が隣にいるという安らぎに比べれば、ちょっとした気苦労なんて何の苦でもないのである。

 
×××のお題は『目で追ってしまうのは、つい癖で』です。
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